突然について

むにゃ、

コンコンとドアをノックする音で目が覚める。

まさか朝6時にホテルに泊まっている私を起こす者などおらぬだろうと、聴き間違えかの?と思っていたらもう1度鳴る。

廊下でフィリピン船員が騒いでいたので、「あー、なるほどね、自分達の仲間の部屋だと勘違いしてノックしてんのね」と思いながら扉を開く。

確かに船員は騒いでいたが、ノックをしていたのはホテルのスタッフさんだった。

今日の午後の便に乗るはずのグループの1人が倒れていたので、救急車を読んで欲しいと頼まれたと。

部屋に様子を見に行くと、48歳のチーフクックが大いびきをたてて寝ている。この間の狭心症の船員と比べあまり具合が悪くなさそうに見える。しかし高血圧で薬も服用しているとのことなので、呼ぶ判断を下す。

一緒に救急車に乗り15分位の場所にある病院に救急搬送される。本来私の仕事は病院が必要になるケースの場合、ポートメディカルと呼ばれる人らに任せるのだが、日曜の早朝なので付き添う事にした。結果低カリウム血症で意識障害を起こしており、1ヶ月ほどの入院が必要だとされた。

最近、救急車案件が多く先週も1件あった。夜中2時に搬送され5時には普通の顔して戻って来たらしい。

よく救急車をタクシー代わりに呼ぶな、ただの腹痛で使用するなとメディアが騒いでいて、どの基準から使って良いのか判断に迷う。

が、私は恐れずに呼んで良いと思う。はっきり言って結果論でしか語れないものだ。呼ばずに大事に至れば長い間後悔することになる。呼ぶことを委ねられた者がその責任を負う必要などないのだ。

と自分に言い聞かせてみる。助けよう。呼んで「なぜ呼んだ?」という奴には言わせておけ。

コメント

  1. Cio より:

    お休み中の早朝病院アテンド、大変でした。お疲れさまです。CCKが無事であることを祈ります。

    私の父親は家庭内の事故で怪我をしまして、そのときも深夜でした。広域合併したせいで救急車の到着も遅く、搬送先で亡くなりましたがその10年後、今度は母が立ち上がるのも困難なほどの腹痛(原因は食あたりだった気がします)に見舞われました。そのとき私は静岡に出張中で家には妹がいましたが、妹が日中でも救急車を呼ぶのを躊躇いました。かといって妹が病院まで連れていくのも渋りまして、最終的には救急車を呼んだそうです。

    事後報告を受けた私が妹を罵倒したのは言うまでもありません。高校から夜遊びしたり知人宅に泊まり込んでいた人間が今更、何を近所の人間の目を気にすることがあるのかと。

    • kotsubanmakura より:

      救急車を呼ぶ明確な基準など普通に暮らしていたら誰も教えてくれないと思っております。なので医療関係者でない一般の女の子が苦しんでいる母親を前に冷静でいられるわけ無いなぁと考えるわけで、、、
      怒ってごめんねぇと言ってあげて下さい。
      私の考えが的外れでなければ、きっと1番自分の不甲斐なさに後悔しているのは妹さんのはずだから
      コメントありがとん

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